金芝河氏が12月に初来日  川崎などで講演

   

 一九七○年代、韓国の朴正煕政権によって投獄などの弾圧を受けながらも民主化運動をリードし、“抵抗詩人”として知られる金芝河氏(57)が十二月、初来日する。

 来日中、東京で代表作「五賊」を上演、あいさつするほか、川崎市や大阪市でも自身の原作による演劇の上演や講演などが予定されている。

 関係者は「金芝河さんは日本でも支援活動が盛んだった韓国民主化運動のシンボル。今になって初来日というのは遅すぎるくらいだが、芸術性も普遍的で、金芝河さんを知らない世代にもぜひ見てほしい」と期待を寄せている。

 金芝河氏は七○年、当時の韓国権力層の不正と腐敗ぶりを痛烈に批判した詩「五賊」を発表。このため反共法違反で逮捕され、その後は死刑判決を受けるなど、八○年に釈放されるまで通算七年間に及ぶ獄中生活を送った。

 最近は環境問題などにも関心を広げ、新たな詩作活動を行っている。

 今回は川崎市などによる招へいで十二月二日に来日し、同市や大阪市で講演会などを行うほか、東京・千代田区のイイノホールで六日に開かれる公演では「五賊」が韓国の伝統芸能パンソリのリズムに乗せて演じられる。

 同公演にはオペラ歌手の田月仙さん(39)や劇団「新宿梁山泊」代表の金守珍さん(43)ら在日韓国人芸術家も協力。当日は「五賊」のほか、金芝河氏の詩を金守珍さんらがアレンジし、田月仙さんらが出演する歌や劇なども上演される。

 東京公演を主催する「金芝河『五賊』実行委員会」は現在、賛同人を募集中。

 

共同通信社